更新日:2021/09/17 投稿日:2020/06/21
糖尿病になると寿命が縮む?
糖尿病は血糖値が高い状態が続くようになる病気です。血糖値とは血液中に含まれるブドウ糖のこと。血糖値が高くなると血管内で活性酸素が発生するようになり、血管の内側の壁はダメージを受けることに…。そこに血小板や脂質などがこびりつくことによって、動脈硬化を引き起こします。糖尿病は、全身の血管に動脈硬化が引き起こされるため、さまざまな合併症を引き起こすのです。網膜症や腎症、末梢神経障害など生活の質を大きく低下させる病気、心筋梗塞や脳卒中など発症すると命に関わる病気などが挙げられますが、いずれも寿命を短くする原因となります。
よほど極端に血糖値が急上昇しない限り、血糖値が高いからといってそれが原因で命を落とすことはほとんどありません。ですが、糖尿病によって引き起こされる合併症は寿命を短縮させてしまうことも少なくないのです。
実際、アメリカで2万人以上を対象に行った調査によれば、糖尿病患者は糖尿病でない方たちに比べて4.6年も早く亡くなることが明らかになっています。また、健康に問題なく生活できる期間「健康寿命」も6~7年ほど短くなるとのこと。
日本でも死因の上位を占める心疾患や脳血管疾患の多くは動脈硬化に起因するもの。背景に糖尿病がある方も少なくないと考えられています。
目次
糖尿病患者の寿命の変化
糖尿病は進行すると全身にさまざまな合併症を引き起こすため、糖尿病でない方に比べると短命な傾向があります。しかし、糖尿病患者の寿命はここ30年ほどで大きく伸びているのも確かです。日本糖尿病学会の調査によれば、2001~2010年の糖尿病患者の平均死亡年齢は男性71.5歳、女性75.1歳とのこと。一方、1971~1980年の調査では男性63.1歳、女性64.9歳。この30年間で劇的に寿命が延びていることが分かります。また、糖尿病患者と糖尿病でない方の平均寿命の差も30年前と比べると年々縮まっているという事実も。
その背景には、糖尿病治療の技術が進歩していることに加え、糖尿病治療の重要性を理解して治療を続ける方が増えたこと、健康診断などを定期的に受ける方が増えたことなどが要因として挙げられます。
一方で、糖尿病患者の死因の第2位は「感染症」であることも分かりました。糖尿病は重症化すると免疫力が低下するため、通常であれば死に至ることのないような感染症でも重症化してしまう方が多いことが示唆されます。糖尿病患者の寿命は延びているとはいえ、このように本来なら命を落とすことのない病気や合併症が原因で亡くなる方も多いことに変わりはないのです。
糖尿病患者の死因は?
では、糖尿病患者は感染症以外にはどのようなことが原因で亡くなっているのでしょうか?
日本糖尿病学会の調査によれば、糖尿病患者さんの死因トップはがんです。がんは糖尿病患者に関わらず日本人の死因第1位を独走しており、日本人の2人に1人はがんで亡くなるとのこと。そのため、がんが糖尿病患者の死因トップであることは不思議ではありません。ですが、がんも糖尿病と同じく、不規則な生活習慣が発症の引き金となる病気。糖尿病を罹患している方は、同時にがんにもなりやすいと考えることもできます。
そのほかにも、糖尿病患者は心疾患、脳血管障害、慢性腎不全などで亡くなる方も多いとのこと。これは上述した通り、動脈硬化によって引き起こされる合併症によるものです。とくに糖尿病による慢性腎不全は、厳しい食事や運動制限が必要となるだけでなく、最終的には人工透析や腎移植を受けなければならなくなります。そのため、たとえ即座に命を落とすことはなくても、健康寿命を著しく短縮させる原因となります。
寿命を全うするためにできること
糖尿病を発症すると、寿命が短くなるだけでなく、合併症によって健康寿命も大きく損なうことになります。ですが、これまでに行われてきたさまざまな調査によれば、糖尿病を発症したとしても適切な治療を続けて血糖値をコントロールしていくことで合併症や寿命短縮のリスクを低くすることは可能とされています。
糖尿病は早期段階では自覚症状がほとんどないため、発見が遅れがちな病気の一つです。健康診断などで高血糖を指摘されても放置している方は少なくありません。ですが、糖尿病は早い段階で発見し、生活の改善と治療を進めていくことが大切です。
健康診断などで引っかかった方が精密検査を受けるのはもちろんのこと、糖尿病の発症率がアップする40代に突入したら、1年に1~2回は糖尿病のチェックをするようにしましょう。現在、日本人の5人に1人は糖尿病を発症すると推定されています。つまり、誰にでも起こりうる病気であるということ。軽く考えずにまずは検査を受けることが大切です。
そして、万が一糖尿病と診断された場合や糖尿病「予備軍」であるとされた場合は、医師の指示に従って食事や運動などの生活習慣を改め、重症度によっては適切な薬物療法を続けていく必要があります。糖尿病の治療は長期間に渡りますが、だからこそ安心して治療を任せられるクリニックを探しましょう。
まとめ
糖尿病は寿命を短くするだけでなく、合併症によって生活の質が大きく低下することも少なくありません。ですが、近年では糖尿病患者の寿命が延びてきたのも事実。糖尿病を抱えながらも健康的な生活を送って寿命を全うするには、食事や運動などの生活習慣を改めて適切な治療を継続していくことが大切です。そのためには、通院が苦にならないような信頼できるクリニックを選ぶようにしましょう。

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