糖尿病の治療法
糖尿病は単に「血糖値が上がる病気」ではなく、長年にわたって高血糖の状態が続くことで全身の血管に動脈硬化を起こし、さまざまな合併症を引き起こす病気です。
万が一糖尿病を発症した場合は、できるだけ早い段階で治療を開始することが大切。では、糖尿病にはどのような治療方法があるのか詳しく見てみましょう。
目次
治療の目的を知ろう!
糖尿病治療の最大の目的は、適切な血糖値をキープして合併症を予防することです。
糖尿病は血糖値が上昇する病気ですが、初期の段階では自覚症状がほとんどありません。ですが、進行すると血液中の糖が血管の壁を傷つけて動脈硬化を引き起こします。その結果、網膜症・腎症・末梢神経障害といった「三大合併症」や心筋梗塞・脳梗塞といった重篤な合併症を併発するリスクが高くなるのです。
これらの合併症は、命を脅かすだけでなく、生活の質を大きく低下させることにもつながります。そのため、糖尿病は、「健康寿命」…つまり、健康上のトラブルなく自由に日常生活を楽しむことができる期間を短縮する可能性が非常に高い病気と考えられています。
糖尿病の治療は、動脈硬化が進行して合併症を引き起こす前に、適正な血糖値にコントロールして合併症を予防すること、健康寿命を延ばすことが主な目的なのです。
また、糖尿病は血糖値のコントロール以外にも、目のかすみや視力低下、手足のしびれなど合併症による症状が現れたときは、それらの進行を食い止めるための治療も必要となります。しかし、糖尿病の合併症も初期段階では自覚症状がないことも少なくありません。
そのほか、肥満、高血圧、脂質異常症などの生活習慣病や喫煙習慣も糖尿病と同じく動脈硬化を引き起こします。これらの生活習慣病は同時に発症するケースも珍しくなく、いくつもの生活習慣病や喫煙習慣を抱えている方の方が合併症も起こりやすくなるとのこと。定期的に血液検査などを受けて身体全体の状態を把握するようにしましょう。
治療のゴールは何だろう?
糖尿病治療のゴールは、糖尿病の重症度によって異なります。
日本糖尿病学会による「糖尿病診療ガイドライン2019」によれば、初期段階であり、食事療法や運動療法のみを行う場合・薬物療法を問題なく行うことができている場合はHbA1c値を6.0%未満とするのが望ましいとのこと。一方、糖尿病が進行して治療を行っても血糖値のコントルールが難しい場合は、HbA1c値を7.0%未満にキープするとさまざまな合併症を予防できる可能性が高いとしています。
なお、HbA1c値とは、検査を受けた日の2~3か月前の長期的な血糖値の状態を示した指標のことです。正常値は4.3~5.8%。数値が高いほど高血糖な状態が続いていることを意味します。
糖尿病の血糖値を管理していくには、検査をしたときの状態のみを反映する「血糖値」よりも長期的な状態を示す「HbA1c」が広く用いられているのです。
治療法の種類
では、糖尿病にはどのような治療が行われているのでしょうか?詳しく見てみましょう。
食事療法
私たちの体内の「糖」は食事によって採り入れられます。当然ながら糖分が多い食事を摂っていると血糖値は上昇していきます。そのため、適正な血糖値をキープするには第一に食事の見直しを始めることが大切です。また、肥満は糖尿病を悪化させるリスクになるため、適正カロリーの厳守も非常に重要。
糖尿病と診断された場合は医師や管理栄養士などから食事の指導を受ける「食事療法」が行われます。
運動療法
「糖」は身体を動かす際のエネルギー源になるため、運動は血糖値を下げるための有効な手段です。また、ウォーキングなどの有酸素運動は皮下脂肪の燃焼効果も…。皮下脂肪の蓄積はインスリンの作用を弱めて糖尿病を悪化させる原因になるため、運動は糖尿病の悪化予防にもつながります。
糖尿病が進行して腎機能が著しく悪化しているケースを除き、糖尿病と診断された場合は、医師や理学療法士などによって適切な運動習慣を指導する「運動療法」が行われます。
薬物療法
食事療法や運動療法のみでは血糖値がコントロールできない場合には薬物療法が行われます。
一般的には、インスリンの分泌や作用をアップさせる効果のある「飲み薬」による治療を行い、十分な効果がなければ不足したインスリンを補うための「インスリン注射」が必要です。
このように、糖尿病は単に薬に頼った治療を行うだけでなく、食事や運動など生活習慣の改善を目指していくことも非常に重要となります。食事や運動習慣が乱れていては、十分な薬物療法の効果が得られないことも…。そのため糖尿病の治療を行うには、適切な薬物療法を行うだけでなく、管理栄養士が常勤しているなど生活改善指導にも力を入れているクリニックを選ぶようにしましょう。
まとめ
糖尿病治療の主な目的は、血糖値をコントロールして合併症を予防することです。
そのためには、血糖値を下げるための薬物療法を行うだけではなく、食事療法と運動療法にも取り組んでいく必要があります。
健康寿命を延ばすためにも、薬物療法など医学的な治療だけでなく生活改善にも熱心に取り組んでいるクリニックを選ぶことが大切です。

おすすめ糖尿病クリニック
【糖尿病クリニックガイド】がおすすめする主要都市で安心して糖尿病検査が受けられる糖尿病専門医のクリニックをご紹介いたします。 それぞれおすすめポイントを掲載していますので、ぜひご参考ください。
東京エリア
東京のおすすめクリニック1
おすすめポイント
- 日本糖尿病学会認定の糖尿病専門医が在籍!
- 糖尿病療養指導や管理栄養士による栄養指導にも尽力!
- 2019年4月オープンの新しいクリニックでJR三鷹駅から徒歩1分!
東京のおすすめクリニック2
おすすめポイント
- 糖尿病と共に他の生活習慣病の治療も同時に受けることが可能!
- 医学的な治療だけでなく運動や栄養学を融合した医療を提供!
- 都内では珍しく駐車場完備!小田急線経堂駅から徒歩7分の立地!
神奈川エリア
神奈川のおすすめクリニック1
おすすめポイント
- 糖尿病指導医資格を持つ女性院長による、きめ細やかな医療を提供!
- ガイドラインを元に患者さま一人ひとりに合わせた「オーダーメイド」な診察を実施!
- 糖尿病療養指導士や管理栄養士が在籍し、治療だけでなく生活指導や栄養相談も実施!
神奈川のおすすめクリニック2
おすすめポイント
- 糖尿病指導医・専門医が複数在籍。治療や生活指導のノウハウはバッチリ!
- 食事指導や運動指導を行う研修センターを併設。薬治療だけでなく生活改善にも尽力!
- 近隣の医療機関と密な連携をとり、緊急性のある合併症への迅速な対応も可能!
埼玉エリア
埼玉のおすすめクリニック1
おすすめポイント
- 糖尿病指導医である院長と看護師、管理栄養士からなるチームが治療や生活改善をサポート!
- 糖尿病に併発しやすい高血圧症・脂質異常症・高尿酸血症などの生活習慣病の治療も!
- 大宮駅徒歩2分の好立地!長期間に渡る糖尿病治療の通院も苦になりにくい!
埼玉のおすすめクリニック2
おすすめポイント
- 患者さまの立場にたった診療をモットーに医師や看護師など全てのスタッフが親身に対応!
- 地域の医療・福祉機関と密な連携をとり、高度な医療機関や福祉サービスへの橋渡しも充実!
- AGAやEDなど加齢によって生じる男性特有の病気の治療にも積極的に取り組んでいる!
千葉エリア
千葉のおすすめクリニック1
おすすめポイント
- 糖尿病専門医資格を持つ経験豊富な院長が、糖尿病をはじめとした幅広い疾患の診療に従事!
- 糖尿病などの生活習慣病などの検査機器が充実。糖尿病の合併症検査もばっちり!
- 通院も苦にならない便利な立地!駅から近く、駐車場も完備!
千葉のおすすめクリニック2
おすすめポイント
- 「まちのお医者さん」を目指しつつ、糖尿病専門による専門性の高い医療を提供!
- フィットネスクラブを併設し、適正な血糖値をコントロールしていく上で必須の運動も行える!
- 糖尿病療養指導士や管理栄養士が在籍し、運動や食事など生活習慣の改善を徹底サポート!