糖尿病の検査・入院・薬の費用はいくらくらいかかる?

この記事を読めば分かること

  • 糖尿病検査の費用は保険適用で大体3,000円くらいかかる!
  • 人間ドックで糖尿病検査を受ける場合は保険適用外になる場合がある!
  • すでに糖尿病で合併症の検査も併用すると保険適用で大体6,000円/月くらいかかる!
  • 検査費用以外にも診察料や薬代などがかかる!
  • 糖尿病患者が入院すると退院するまでに1カ月くらいを要する!
  • 入院費用の負担額は平均20,000円/日以上かかる!
  • 定期的に飲み薬や注射薬を利用する場合は1,500~2,000円ほどかかる!

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糖尿病は発症しても自覚症状がほとんどないものの、進行すると動脈硬化を引き起こして全身にさまざまな合併症を引き起こします。
現在、日本で糖尿病を患っている方は300万人以上…。その数は年々増えています。さらに糖尿病になりかけた状態の「予備軍」の方を合わせると2000万人以上と推計されており、私たちにとって身近な病気の一つといってよいでしょう。
健康的に長生きするためには、糖尿病を発症したら早い段階から適切な生活指導や治療を受けることが大切です。しかし、糖尿病の治療は長く続くもの。検査や治療にかかる費用が気になる方も多いはずです。
糖尿病の検査や治療にかかる費用は重症度や合併症の有無などによって大きく異なりますが、今回は合併症のない比較的早い段階の糖尿患者さんの「検査費用」・「入院費用」・「薬の費用」について詳しく解説します。糖尿病治療を始める方、糖尿病予備軍と言われた方はぜひ参考にしてください。

糖尿病検査費用について

まずは、糖尿病の診断や経過観察に必要な検査の費用を詳しく見てみましょう。糖尿病の検査は、すでに診断を受けている方とそうでない方で内容が異なりますので費用もさまざま。また、糖尿病が悪化したときや合併症の有無を調べるための検査についても解説します。

まだ糖尿病と診断されていない場合の費用

糖尿病と診断を受けていない方は、まず糖尿病の有無と重症度を調べる検査を行います。
具体的には、空腹時の血糖値、HbA1c値、インスリン値などを調べるための血液検査、ブドウ糖摂取後の血糖値の変化を調べるための糖負荷試験(75gOGTT)などを受ける必要があります。
もちろん、医師が必要と認めれば保険診療で検査を受けることが可能です。費用は初診料や検査結果を聞くための再診料なども含めて保険適用3割負担で3000円程度となることがほとんどです。
経済的に大きな負担となる金額ではないため、健康診断で血糖値が高いことを指摘されたり、血がつながった家族に糖尿病患者がいたりする場合は、定期的に検査を受けるようにしましょう。
一方、人間ドックなどで検査を行う場合は、健康保険が適用とならないこともあります。費用は医療機関によって異なりますが、糖尿病以外の検査も受けると2~3万円以上になることも珍しくありません。費用に関しては、事前に相談しておいた方がよいでしょう。

既に糖尿病と診断されている場合の費用

糖尿病は上述した通り、長期間にわたって継続的な治療が必要となる病気です。自覚症状がほとんどないため、医師の指示通りに治療を続けても血糖値が安定しているか否かは血液検査を受けなければわかりません。そのため、糖尿病患者さんは1~3か月に一度は血液検査を受けて血糖値やHbA1c値を調べる必要があります。
また、糖尿病は全身にさまざまな合併症を引き起こすため、定期的に合併症の有無を調べる検査を受けることになります。具体的には、糖尿病網膜症の早期発見のための目の検査、動脈硬化の状態を調べる検査などです。
さらに、糖尿病は進行すると膵臓の機能が著しく低下するため、最終的には不足したインスリンを補給する自己注射治療が必要になります。糖尿病の治療を続けていく場合は、膵臓の機能を評価するため、定期的にインスリンの分泌能を測るための血液検査が行われます。
このように、糖尿病と診断された場合は定期的にさまざまな検査が必要となります。軽度なケースでは血糖値とHbA1c値のみの検査で月に3000円ほど(保険適用時)しか負担がかかりません。しかし、合併症の検査などを含めると1回あたりの受診で健康保険が適応となっても5000~7000円ほどかかるケースも少なくありません。

検査以外の費用も念頭に

糖尿病の検査を受ける際には、検査に必要な費用以外にも、医師の診察を受けるために必要な初診料や再診料がかかります。また、万が一検査で血糖コントロールの悪化や合併症などが発見されると新たな薬が処方されることになるかも知れません。その場合は、薬代の他に医師から処方箋を発行してもらうのに必要な費用も発生します。

医療費が思った以上に高くなることもありますので、糖尿病検査を受けるときは余裕をもってお金を用意しておきましょう。

入院費用について

糖尿病の患者さんは糖尿病でない方よりもさまざまな病気になりやすくなります。
動脈硬化に起因する心筋梗塞や脳梗塞などの重篤な病気のほか、免疫力が低下することで肺炎や尿路感染症などを発症しやすくなることも知られています。また、一度これらの病気にかかると、糖尿病でない方よりも治るまでに時間がかかりやすいのも特徴です。
そのため、糖尿病の患者さんは、何らかの病気で入院すると退院するまでに日数がかかるとされています。具体的には、厚生労働省による「患者調査(平成29年)」によれば、糖尿病患者の平均入院日数は33.3日とのこと。すべての入院患者の入院日数は29.3日なので平均より長くなることが分かっています。特に、65歳以上の糖尿病患者さんの平均入院日数は45.4日と長く、高齢になるほど長くなる傾向にあります。
一方、生命保険文化センターによる「生活保障に関する調査(令和元年)」によれば、入院一日あたりの平均自己負担額は23300円とのこと。この平均額を元に計算すれば、糖尿病患者は1回の入院で約77.6万円が自己負担額になるということ…。もちろん、高額療養費制度などを利用すれば自己負担は少なくなりますが、糖尿病でない方よりも経済的な負担は大きくなると考えられます。
さらに、糖尿病患者さんの中には、食事や運動指導を受けたり、インスリン自己注射を練習したりするために「教育入院」が必要な方もいます。どのような「教育」や検査を行うかによって費用は異なりますが、保険適応となっても一日1万円の自己負担が相場。一週間ほどは入院することになりますので、5~10万円ほどの費用が必要です。

薬の費用について

糖尿病と診断された場合、まずは食事療法や運動療法を行って血糖値低下を目指すことがほとんどです。しかし、発見時すでに危険な高血糖である場合や生活習慣を改善しても血糖値が下がらない方は薬物療法を行うこととなります。
糖尿病治療に使用される薬は多くの種類がありますが、どの薬を使用するかによってかかる費用は大きく異なります。糖尿病治療薬の種類(飲み薬・注射薬)とそれぞれの相場を見てみましょう。

飲み薬を服用する場合の費用

糖尿病治療薬には、飲み薬と注射薬があります。基本的に、はじめは血糖値を下げる効果のある飲み薬を使用し、十分な効果が得られない場合に注射薬が導入されることとなります。
糖尿病の飲み薬には作用メカニズムなどの違いによってさまざまな種類がありますが、厚生労働省が公表しているデータによれば、現在日本で最も多く使用されている糖尿病の飲み薬は「DPP-4阻害薬」とのこと。DPP-4阻害薬は、インスリンの分泌を促すインクレチンと呼ばれるホルモンの分解を阻害する薬です。服用を続けるとインスリンの分泌が増えるため血糖値が下がる作用が発揮されます。DPP-4阻害薬の一錠当たりの価格は50~200円程度。しかし、糖尿病を治療するためには毎日服用しなければならないため、一か月あたりの負担は健康保険を適用しても1500~2000円ほどです。
そのほかにも、腎臓に働きかけて血糖を尿とともに排出するよう促す「SGLT-2阻害薬」、消化管からの糖の吸収を遅らせる「α-グルコシダーゼ阻害薬」、肝臓からの糖の放出を抑える「ビグアナイド薬」、膵臓に直接働きかけてインスリンの分泌を促す「SU剤」などがあります。価格は種類によって異なりますが、一か月の自己負担額はいずれも1000円前後です。
しかし、糖尿病の薬物療法ではいくつかのタイプの治療薬を併用することもあるため、費用はその分高くなります。

注射薬を服用する場合の費用

糖尿病は重症化すると膵臓の機能が著しく低下し、インスリンの分泌量が非常に少なくなります。この段階まで至ると薬で血糖値を下げても不十分なことが多いため、インスリン自体を補う治療が必要です。インスリンは飲み薬ではなく、注射をして投与する必要がありますが、自分で専用キットの針をお腹などに刺して投与する「自己注射」が行われます。
インスリンの自己注射をする場合、注射薬の費用は一か月分で1500~2000円程度が相場。しかし、注射針や消毒綿などの費用も掛かりますし、診察料は初診料や再診料の他に「在宅自己注射管理料」・「血糖自己測定指導加算」などがプラスされます。そのため、健康保険を適用したとしても、診察と薬に係る費用は一か月で1万円ほど。
長く治療を継続するには少なからず経済的な負担になります。インスリン自己注射治療の必要がある状態を避けるには、糖尿病と診断されたら医師の指示に従って治療と生活改善を続けていくことが大切です。

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